パラリンピックの馬術競技

パラリンピック馬術の競技は、2020年東京パラリンピックの会場は東京都世田谷区にある馬事公苑というところで行われました。この会場は、1964年に開催されたときにも同じ会場を使用して行われています。馬事公苑の敷地面積は東京ドームの実に4個分の広さである18ヘクタールもあり、そこは日本の馬術の普及拠点として全国的に名高いです。

パラリンピックの馬術競技

パラリンピック馬術の説明を簡単にすると、パラリンピック馬術は肢体が不自由であると診断された人や視覚に障がいをかかえている人に向けた乗馬スポーツを総称しています。ただ、パラリンピックで行われている競技は馬場馬術のほかに障害飛越や総合馬術・近代五種を行うオリンピックと違ってこちらは馬場馬術競技と呼ばれるもののみです。馬場馬術競技のことは、ドレッサージュとも呼びます。

この種目では、本人が抱えている障がいの種類・程度に応じてⅠからⅤまで5つのクラスに分けて演技を行います。その演技の優劣により、採点方式で順位を決めてるのが主旨です。クラスに付けられた数字が小さいほど障がいの程度が重く、大きいほど障がいの程度が低いとされています。

パラリンピックの全ての種目の中でパラリンピックのドレッサージュのみ唯一採点方式で競いあいます。そのほか、種目が男女別に分かれていること、個人戦と団体戦に分かれて競うことも特徴です。

出場する選手は特殊な装具や馬具を身に着けたうえでサポートメンバーの力も借りつつ、乗馬して優劣を争います。選手に必要なのは、馬との高いコミュニケーション能力を要するほか、演技の美しさも評価の基準要素です。審査では、馬の姿勢や人馬の調和などが細かくチェックされます。

パラリンピックにおいても選手に求められる技術レベルはオリンピックと同様であり、出場している選手はいずれも高いレベルを持っている人たちばかりです。オリンピックと違うところがあるとするならば、指示の出し方・乗り方に関しては多少異なる部分がある程度です。パラリンピック馬術の日本代表は、残念ながらメダルこそ届かなかったものの1964年・2020年のどちらも個人の部で入賞を果たした実績があります。

もしもパラリンピック馬術に少し興味があるというのであれば、一般社団法人JRAD日本障がい者乗馬協会というところに問い合わせておくことでより詳しくこの競技のことを知ることが可能です。また、選手のサポートをしたい場合においてもしっかりと対応してくれます。