馬術大会:馬術クラス

馬術はオリンピック競技にもなっているほど非常に華やかで高度な技術を必要とするものとなっていますが、その詳細はあまり知られていません。単純にあらかじめ決められた規定のコースを馬に乗って歩いたり走ったりすることで、その得点を競うものと言うイメージを持っている人が多いのですが、実際にはその他にも細かな取り決めがあるほか、様々な採点要素があるため、これを知っておくとさらに楽しむことができるものとなっています。

馬術は専門家から見た場合にはアートであると言われるように、その技術レベルは非常に高いものがあります。単純にコースの中を歩くと言うだけではなく、足の運び方や姿勢が非常に重要視されるのが特徴です。移動する際の歩幅や歩数なども規定で決められており、これをしっかりと守りながら美しく競技をこなすことがより高い得点を得るために重要なものとなっています。

馬術では馬に乗る人をライダーと呼び、このライダーのポジションも採点の対象となります。あくまでも決められた姿勢で馬を操り、しかもホースマンシップに則って様々な競技を確実にこなしていかなければなりません。一般的な乗馬とは異なり馬を自在にコントロールしながら、目的の競技をこなしていく冷静さも求められるものとなっています。

馬術の競技にはクラスがあり、これは状況の年数やその成果の度合いなどで分けられているのが特徴です。そのためそのクラスが高いほどより高度な技を必要とし、同時にライダーは様々な理論を十分に習得してこれを表現しなければなりません。基本的には動物行動学に基づき、その動きを予測しながら制御することが重要となっており、ライダー自身も単に乗馬が上手いと言うだけではなく、これらの理論をしっかりと理解しておくことが非常に重要なポイントとなっています。

馬術の競技には大きく分けて2種類があり、様々な足運びやステップなどをあらかじめ取り決め、これを指定された順番通りに行いその美しさを競う規定演技と、決められた演技を演技の中に盛り込みながら音楽にのせてこれを自由に組み合わせて行う自由演技があります。これらの演技を行うためには、ライダーと馬の息が合っていなければなかなかできるものではありませんが、それだけではなく様々な状況判断をお互いに受け入れることができるような信頼関係も重要な要素となっています。そのため、それぞれの種目もクラスによって難易度が異なり、状況の度合いによってクラス分けがなされているのが特徴です。