サラブレッドのブリーディングは、日本の場合は北海道を中心に千葉や九州などでも行われています。サラブレッドは一部に馬術で活躍する馬もいますが、基本的には競走馬としてレースを走らせるために品種改良されたものです。
現在地球上に存在するサラブレッドは、サイアーラインを辿っていくと必ずゴドルフィンアラビアン・バイアリーターク・ダーレーアラビアンのいずれかにたどり着き、この3頭のことを三大始祖と呼びます。
日本におけるサラブレッドのブリーディングは、3月から6月ごろに行われるのが一般的です。種付け料は受胎確認条件で数千万円にもなる人気スタリオンもいれば、実質無料で種付けが可能な馬まで非常に幅が広いです。馬の妊娠期間は11ヶ月となっているため、3月に種付けをした場合には翌年の2月に産駒が生まれるという形になります。
ちなみに、サラブレッドの世界では人工授精によるブリーディングは禁止されており、自然交配以外の方法で受胎したとしてもその産駒はサラブレッドとして認められません。
サラブレッドのブリーディングの世界では、インブリード(近親交配)やニックスなどといった言葉がよく聞かれます。インブリードとは、血統表における5代前までに父と母で同じ祖先を持っている配合のことを指します。インブリードがある場合、血統表ではインブリードの馬の名前3×4などと表記されるのが一般的です。この数字は、それぞれ何世代前に同じ血が入っているかを指しており、3×4であれば3代目と4代目に同じ血が入っているということになります。インブリードをすることによって、偉大な血の良い部分をより強調するという狙いがありますが、逆に体質や悪い部分が強調されてしまうことも少なくありません。
ニックスは、優秀な産駒が出る可能性が高い血統の組み合わせを指します。近年の代表的なニックスとしては、三冠馬も輩出した父ステイゴールド・母父メジロマックイーンや、父ディープインパクト×母父Storm Catなどが挙げられます。