ここでは、クォーターホースの概要を紹介します。クォーターホースは、アメリカにおいて発展した品種の1つです。正式にはアメリカンクォーターホースという名称であり、人間生活に役立てるために様々な目的のために改良されてきました。世界各地では数百万頭という単位で登録が行われていますので、世界で最も頭数の多い品種で有名です。クォーターホースが誕生したのはアメリカ開拓期にまで遡ります。ヨーロッパから連れて来られた地方原産の馬と、サラブレッドやアラブ種を混ぜ合わせて生産されたのが最初です。人間が改良を進めてきた馬は、クォーターホースやサラブレッドを含めて血統が非常に重要な役割を果たしています。クォーターホースの場合は、両親がともにクォーターホースでなければそれであると認められることがありません。実際に、この血統面での考え方や発展の違いは品種の面でもとても重要な意味を持っています。
例えば、一般的に品種改良で生産されたものではサラブレッドが存在します。サラブレッドは競馬種として改良が進められてきました。そのため、血統登録されていない品種がサラブレッドと呼称されることはできません。ただ改良を重ねた結果、近親配合なども多くなってしまってサラブレッド特有の体質の弱さや気性の悪さなども懸念されるようになりました。生物学上の馬の遺伝子を優先しているというわけではなく、文字通り改良を重ねた結果、競技性だけを求めたスピードを持った遺伝子が重要視されているのです。一方で、クォーターホースは健康面で優秀であり、体型的にも筋肉質な状態を保っています。体質的な野性味を残したまま、競馬種としても利用できるくらいの速さも維持していますので、様々な方面で利用できる非常に優秀な個体です。性格も温厚であるため、人間と日々暮らしていくために必要な事柄をほぼ全てこなすことができます。筋肉質という影響もあって、競馬種という側面で考えると実は短距離ならばサラブレッドにも負けない脚力を持っています。急発進や急停止が得意であり、これも体質的な強さがなせる業です。
日本国内では競走馬として用いることはできませんので、血統登録などもできません。しかし、こういった穏やかな気性や俊敏性などを持っていることから、サラブレッドが何らかの事故で暴れたときに対処ができる存在として管理されていることもあります。実際に、一部の競馬場ではクォーターホースを管理して、誘導馬としても利用されています。