中山競馬場の特徴まとめ|芝・ダート・距離別の傾向を徹底解説

中山競馬場の特徴と傾向のまとめ

競馬好きの1年を締めくくる有馬記念や、三冠初戦の皐月賞、スプリンターズステークスなど、数々の名勝負が生まれてきた中山競馬場。

ゴール前に待ち受ける急坂と大きなアップダウン、さらに内回り・外回りを使い分ける立体的なコース設計が中山競馬場最大の特徴です。

直線は長くない一方でコーナーは要所で締まり、レースごとに展開が変化しやすいため、「騎手の判断力」と「馬の総合力」が強く問われます。

開催時期によって馬場傾向も移り変わり、開幕週は内・先行寄り、開催が進むと外差しの射程が広がるなど、季節と仮柵の設定にも目配りが必要です。

本記事では、中山競馬場の芝・ダートそれぞれの特徴を距離別に整理し、レース傾向・注目騎手・開催重賞まで、2025年シーズンの最新トピックを踏まえてわかりやすく解説。

これから現地観戦を予定している方はもちろん、データを軸に馬券を組み立てたい方にも実戦的に役立つ内容となっているので、ぜひ最後までご覧ください。

中山競馬場【芝コース】の特徴

中山競馬場芝コース

中山の芝コースは、日本でも有数のアップダウンとゴール前の急坂が効くテクニカルコース。

内回り・外回りの二体系を使い分けるため、同じ距離でもレースの流れや求められる適性がガラッと変わります。

外回りは、向正面の下りを活かしてスピードに乗せ、直線の急坂で“もう一脚”を使える持続力型が台頭しやすい設計。

対して内回りは、コーナーがタイトで直線も短く、立ち回り(コーナーワーク)と位置取りが勝敗を分けます。

直線勝負一辺倒にはなりにくく、瞬発力×持続力×器用さの総合力が問われるのが中山芝の本質です。

季節と仮柵の設定で傾向も変わります。

開幕週は内の芝がフレッシュで内・先行が粘りやすく、開催が進むにつれて痛みが出ると外差しの射程が広がるのが基本線。

こうした“コース形”と“馬場の旬”を重ねて読むことが、中山芝を攻略する近道になります。

芝1200mの特徴

中山競馬場芝1200mの特徴

スタート位置 コーナー構造
向正面・2コーナー出口付近 ワンターン
(3〜4コーナー通過)
直線距離 高低差
約310m 約5.3m
有利な脚質 不利な脚質
逃げ・先行・好位差し 最後方一気
勝ち馬傾向 主な重賞
向正面の下りで無理なく先団
→4角でスピード維持
→急坂で“もう一脚”を使える持続スピード型
スプリンターズS(G1)
オーシャンステークス(G3)
ほか

中山芝1200mは向正面の緩やかな下りで序盤からペースが上がりやすいスプリント。

直線が短くゴール前に急坂があるため、基本は前有利。

ただし前半が速すぎる日は坂で先行勢が甘くなり、好位差しが届くパターンも押さえたいコースです。

芝1600mの特徴

中山競馬場芝1600mの特徴

スタート位置 コーナー構造
1コーナー横のポケット 外回り右回り
(2角→3角→4角の“3コーナー型”、2角はタイト)
直線距離 高低差
約310m 約5.3m
有利な脚質 不利な脚質
逃げ・先行 追い込み
勝ち馬傾向 主な重賞
下りで無理なく先団確保
→3〜4角でスピード維持
→急坂で“もう一脚”の持続型
京成杯(G3)・ダービー卿CT(G3)ほか

中山芝1600mは枠順の影響が大きく、多頭数の外枠ほど距離ロスが増えやすいのが難点。

最高点スタート→長い下り→最後に2.2mの急坂というプロファイルで、先行力×持続力×配分の巧さが合致したタイプが強い舞台です。

芝1800mの特徴

中山競馬場芝1800mの特徴

スタート位置 コーナー構造
スタンド前・急坂手前 右回り内回り
(1角まで約200m)
直線距離 高低差
約310m 約5.3m
有利な脚質 不利な脚質
逃げ・先行・差し 追い込み
勝ち馬傾向 主な重賞
序盤の上りで無理せず位置取り
→2角以降の下り〜向正面でリズム確保
→3〜4角で加速し、直線の急坂で“もう一脚”を使える持続型
中山記念(G2)・スプリングS(G2)ほか

スタート直後は急坂でペースが落ち着きやすく、その後は長い下り→フラット→短い直線+急坂という配列。

コーナー4つで立ち回りの巧さが反映され、前受けが押し切りやすい一方、器用な差しは3〜4角での進出が決め手になります。

芝2000mの特徴

中山競馬場芝2000mの特徴

スタート位置 コーナー構造
4コーナー出口付近のスタンド前発走 右回り内回り
(1~2角はタイト)
直線距離 高低差
約310m 約5.3m
有利な脚質 不利な脚質
先行~好位有利 最後方一気
勝ち馬傾向 主な重賞
序盤で無理なく好位確保
→向正面で息を入れ
→3~4角で進出、急坂でもう一脚を使える持続型。
皐月賞(G1)・ホープフルS(G1)ほか

内回り×短い直線×急坂で“位置取りの価値”が高い舞台。

スタート直後の上りで極端に飛ばすと終いが甘くなる一方、内でロスなく立ち回った先行勢の粘りが目立ちます。

展開が緩むとまくりもハマりやすく、コーナーワークとペース配分の巧拙がダイレクトに反映されます。

芝2200mの特徴

中山競馬場芝2200mの特徴

スタート位置 コーナー構造
4コーナー出口付近のスタンド前発走 右回り外回り
(おにぎり型コース)
直線距離 高低差
約310m 約5.3m
有利な脚質 不利な脚質
先行〜好位>中団差し 追い込み
勝ち馬傾向 主な重賞
序盤は上りで無理せず隊列形成
→2角〜向正面の下りで“ジワ上げ”
→3〜4角フラットで進出
→急坂でもう一脚を使える持続スタミナ型
マイルチャンピオンシップ(G1)・デイリー杯2歳S(G2)

上りと下りがリレーのようにつながる“おにぎり型”で、トップスピードの一点張りより配分と地脚(持続的に脚を使う力)が価値を持ちます。

序盤の上りで脚を温存し、向正面で自然に速度を上げていける先行〜好位が理想形。

直線は短く急坂が待つため、4角で勢いをつけて坂で伸び切れるかが勝負所です。

枠は内のロス最小が基本優位、時計が出る時期でも“スタミナとパワー”の素点は誤魔化せません。

芝2500mの特徴

中山競馬場芝2500mの特徴

スタート位置 コーナー構造
外回り3コーナー手前から発走 右回り内回りを主体に2周。
スタート直後にコーナーへ。
直線距離 高低差
約310m 約5.3m
有利な脚質 不利な脚質
先行〜好位(まくり含む)>中団差し 追い込み・外枠
勝ち馬傾向 主な重賞
序盤は上りで無理せず隊列形成
→2角からの下りでジワ上げ
→3〜4角で進出し、直線の急坂でもう一脚を使える持続スタミナ型
有馬記念(G1)・日経賞(G2)ほか

直線が短い×急坂×2周」の三点セットで、トップスピードより配分と地脚が物を言うコース。

外枠の先行は出していく過程でロスが膨らみやすく、内でリズム良く運べる先行〜好位が安定。

直線一気は至難なので、勝負所は2周目の3〜4角。

ここで押し上げられる馬とジョッキーが強い傾向にあります。

芝3600mの特徴

中山競馬場芝3600mの特徴

スタート位置 コーナー構造
スタンド前やや右から発走 右回り内回りを2周
(コーナー8回)
直線距離 高低差
約310m 約5.3m
有利な脚質 不利な脚質
先行〜中団の配分巧者>差し 極端な追い込み
勝ち馬傾向 主な重賞
1周目は折り合い最優先
→2周目向正面〜3・4角で徐々に加速
→直線の急坂で“もう一脚”を使えるスタミナ+持続型
ステイヤーズS(G2)

年1回、ステイヤーズS(G2)でのみ使用される芝3600m。

ペースは超スロー→後半ロングスパートが基本形で、スタミナ・コーナーワーク・騎手の配分力が直接スコア化されます。

最終周の3〜4角でリズムよく押し上げ、坂で止まらない地脚を持つ先行〜好位が理想。

追い込みの一撃は構造的に届きづらい点を忘れないようにしましょう。

中山競馬場【ダートコース】の特徴

中山競馬場ダートコース

中山のダートは一周約1,493m・直線約308mの実戦型レイアウト。

カーブはきつすぎず、コーナーでスピードを落としにくい設計のため、道中は流れが整いやすく“先行有利”が基本線です。

砂質は標準域で、乾いた良馬場なら出脚(スタートの速さ)×持続力を備えた前受けが粘り込みやすい一方、含水が増える(重~不良)と前半のスピードがさらに活きる反面、オーバーペースになれば好位差しが間に合う場面も出ます。

距離別の癖も要チェック。

ダ1200mはオールダート発走で純粋なスピード勝負。

対してダ1400mは芝スタートのため序盤から加速がつきやすく、ラップが速くなりがち。

ダ1800m/1900mはコーナー4つの“配分勝負”で、向正面~3・4角のジワ上げ→直線の急坂で“もう一脚”というロングスパート型が王道です。

直線が東京ほど長くないため、基本は位置取りと仕掛けの早さがモノを言います。

当日の含水率(馬場発表)と前半ラップを最優先指標に、前残りか差し届くかの見立てを絞るのが中山ダート攻略の近道です。

ダート1200mの特徴

中山競馬場ダート1200mの特徴

スタート位置 コーナー構造
2コーナー奥ポケット
(芝スタート)
ワンターン
(3〜4コーナー通過)
直線距離 高低差
約308m 約4.5m
有利な脚質 不利な脚質
逃げ・先行有利 追い込み
勝ち馬傾向 主な重賞
芝ダッシュで先団確保
→向正面の下りでスピード維持
→4角で減速を最小化し、直線の急坂でもう一脚を使える持続スピード型
カペラS(G3)ほか

芝スタート+向正面の下りで超前傾になりやすく、レース構造は「急→緩→急」。

オーバーペースでも“好位差し”止まりで、単騎逃げ・番手抜けの完成形が強い傾向があります。

外枠は芝区間を長く走れて加速が乗りやすい一方、4角のロスは最小化したい。

この相反を噛み合わせられる先行馬が最短距離です。

ダート1800mの特徴

中山競馬場ダート1800mの特徴

スタート位置 コーナー構造
スタンド前直線の入口付近から発走 右回り・コーナー4つ
直線距離 高低差
約308m 約4.5m
有利な脚質 不利な脚質
逃げ・先行有利 最後方一気は届きづらい
勝ち馬傾向 主な重賞
序盤の上りで無理せず隊列形成
→向正面の下りで“ジワ上げ”
→3〜4角で進出し、直線の急坂でもう一脚を使えるロングスパート型
マーチS(G3)ほか

“上って→下って→急坂”という二段加速の設計で、地脚(持続力)とコーナーワークがダイレクトに反映されます。

序盤は自然にペースが落ち着きやすく、前で楽に運べる先行勢が王道。

オーバーペースでない限り、差しは3〜4角で外をロスなく進める工夫が必須です。

含水が増える日は前半のスピードがさらに活き、より前残りの色が強まります。

ダート2400mの特徴

中山競馬場ダート1800mの特徴

スタート位置 コーナー構造
向正面の中間地点 1周半で計6コーナー
直線距離 高低差
約308m 約4.5m
有利な脚質 不利な脚質
先行〜好位の持続型 早仕掛けの逃げ・最後方一気
勝ち馬傾向 主な重賞
地脚+持久力でロングスパート継続 -

向正面スタート→下り→スタンド前の上り→再び向正面へと、高低差を2度こなす“耐久戦”。

直線は約308mと長くないため、早めに好位を確保し、3〜4角でじわっと脚を伸ばし続けるタイプが強いです。

レース数が少なく適性の見極めが難しい分、1番人気の信頼度はやや低め。

枠は大きな偏りは出にくいものの、先行できる内目はロスが少なく安定という傾向です。

総じて、「スピードの瞬発」より長く脚を使える持久力が問われるコースと捉えるのがセオリーです。

ダート2500mの特徴

中山競馬場ダート1900mの特徴

スタート位置 コーナー構造
向正面の中ほどから発走 1周半・計6コーナー
直線距離 高低差
約308m 約4.5m
有利な脚質 不利な脚質
内枠の逃げ・先行 最後方一気
勝ち馬傾向 主な重賞
早めに好位を確保し、向正面〜3・4角でジワ上げ
→急坂で“もう一脚”を使える持続スタミナ型
-

レース数が少なくサンプルは乏しいものの、設計はダ2400mの“よりスタミナ色を濃くした版”。

直線が短いぶん「前で運ぶ×ロスを抑える」価値が高く、内枠の先行がセオリーです。

血統面ではダ中長距離向きが合いやすいという一次傾向。

極端な早仕掛けや最後方一撃は構造的に届きづらく、配分と地脚で押し切るイメージで評価したい条件です。

中山競馬場のレース傾向

中山競馬場のレース傾向

中山競馬場の芝コースは、内回り/外回りの使い分けとゴール前の急坂によって、瞬発力・持続力・コーナリング(立ち回り)のバランスがはっきり問われるコースです。

外回りは向正面の下り→直線の急坂という流れでロングスパート型の差しも届きやすい一方、内回りは直線が短く(約310m)コーナーがタイトなため、先行の粘りと器用さが強く反映されます。

ダートは直線約308mで基本は先行有利。

とくに1200mはスピード総合力、1800mは“向正面〜3・4角のジワ上げ”が王道です。

例外的に1400mは芝スタートで序盤から加速がつきやすく、前半が流れれば好位差しの台頭も珍しくありません。

いずれのコースでもペース設計と位置取りが勝敗の核心。

外回りは「向正面で折り合い→下りでジワッと加速→急坂で“もう一脚”」の持続力型が強く、内回りは「序盤のポジション確保+最短距離」の価値が高まります。

総じて中山は、フェアでありつつ“読みと緻密さ”が報われる戦略コース。

騎手のペース判断と仕掛けどころが、そのまま結果に直結します。

芝コースの傾向

中山の芝コースは高低差約5.3mの起伏を抱える右回りコースで、直線はおよそ310m。

外回りは「向正面の下りからスピードを持続→ゴール前の急坂で踏ん張る」設計でロングスパート型が台頭しやすく、内回りはコーナーがタイト+直線短めゆえに先行の器用さが結果に直結します。

開幕週は内の傷みが少なく前が残りやすい一方、開催が進むと外差しの射程が広がり、馬場の進行度と仮柵の位置でバイアスは小刻みに変化します。

要は、瞬発力×持続力×コーナーワークのバランスを、その週の馬場とペース前提で上書き評価するのが中山芝の基本です。

この前提を踏まえ、芝コースでの血統傾向と枠順傾向を整理していきます。

血統傾向

馬名 3着以内 ①〜④番人気 ⑤番人気以降
ロードカナロア 94 68 26
キズナ 94 67 27
ドゥラメンテ 88 63 25
エピファネイア 84 59 25
モーリス 76 58 18
シルバーステート 73 45 28
ハービンジャー 68 46 22
ゴールドシップ 66 48 18
ルーラーシップ 58 41 17
ハーツクライ 58 29 29

引用:うまめし.COM競馬必勝法

【血統攻略ポイント】

  1. 軸は主流血統で堅く:ロードカナロア/キズナ/ドゥラメンテ/エピファネイア=人気帯(1〜4番人気)で安定。まずはここで土台づくり。
  2. 配当は“地脚”系で拾う:シルバーステート/ハービンジャー/ハーツクライ=5番人気以下の食い込み多め。馬場がタフ・外差し拡大で強気に上乗せ。
  3. 当日補正で微調整:良馬場・フラット週=主流血統寄せ/荒れ馬場・時計かかる週=地脚系を厚めに。指標は「仮柵&含水 → 直前レースの通過順×上がり」。

中山競馬場の芝コースは、「人気サイドの軸にできる主流血統」と「馬場や展開がタフ化した時に浮上する穴血統」がはっきり分かれます。

ロードカナロア(3着内94=人気内68|人気内比率72%)、キズナ(94=67|71%)、ドゥラメンテ(88=63|72%)、エピファネイア(84=59|70%)、ゴールドシップ(66=48|73%)、ルーラーシップ(58=41|71%)は、人気帯(1〜4番人気)での取り切りが安定。

中山らしい“下り→直線急坂”で持続力と配分を要求される流れに噛み合い、順当に走りやすいグループです。

シルバーステート(73=45/28|穴比率38%)、ハービンジャー(68=46/22|32%)、ハーツクライ(58=29/29|50%)は、5番人気以下の食い込み比率が高いのが特徴。

開催が進んで馬場が荒れた週や、時計が掛かるコンディション、外差しが届く持続戦では“一段上の粘り・地脚”が効いて人気以上に走るパターンが目立ちます。

枠順傾向

1着 2着 3着 着外 出走 勝率 連対率 複勝率
1枠 135 128 129 1170 1562 8.6% 16.8% 25.1%
2枠 126 110 114 1295 1645 7.7% 14.3% 21.3%
3枠 125 107 131 1361 1724 7.3% 13.5% 21.1%
4枠 148 145 125 1381 1799 8.2% 16.3% 23.2%
5枠 136 144 122 1467 1869 7.3% 15.0% 21.5%
6枠 118 131 150 1548 1947 6.1% 12.8% 20.5%
7枠 135 144 149 1638 2066 6.5% 13.5% 20.7%
8枠 133 145 139 1729 2146 6.2% 13.0% 19.4%

※2020年〜2024年のデータです。

【枠順攻略ポイント】

  1. 基本は内〜中枠を一枚上に:直線短め+コーナー多めの中山は“最短距離×先行”が安定。とくに内回り(1600・1800・2000・2500m)で内枠の価値が上がる。
  2. 外枠は条件付きで逆転可:外差しに寄る週や持続戦の展開、差し脚質なら7・8枠も十分戦える。外回り(2200mなど)はコーナーが緩く外でも運びやすい。
  3. 当日バイアスで上書き:開幕週=内・先行強め/開催進行=外差し射程拡大。仮柵位置と「直前レースの通過順×上がり」を基準に、枠評価を微調整して結論を出す。

中山芝コースでは1〜5枠が勝率・連対率で僅差ながら優位。

中山は直線が短くコーナーでのロスが結果に直結するため、“内で最短距離+先行”の基本形が安定します。

特に3〜5枠は外に振られにくく、進路選択の自由度も確保しやすい。

7・8枠は出走頭数が多くなる分、見た目の勝率は落ちやすいものの、馬場が外伸びに寄る週や持続戦に振れた展開では複勝率が盛り返します。

差し脚質×外差し馬場なら外枠からのロスを相殺できる局面も。

内回り(1600・1800・2000・2500m)は内の“楽取り”>外の距離ロスが出やすい。

外回り(2200mなど)はコーナーが緩く外でも運びやすいが、4角までに勢いを付けられるかが鍵です。

ダートコースの傾向

中山競馬場のダートコースは一周およそ1,500m・直線約300mの実戦型レイアウト。

ゴール前には急坂が控え、出脚(スタートの速さ)と持続力、そしてコーナーワークが成績に直結します。

基本線は先行有利ですが、含水率(重〜不良)や前半ラップ次第では好位差しが間に合う場面もあります。

短距離では、1200mは純粋なスピード勝負になりやすく、1400mは芝スタートの影響で序盤からペースが上がりがち。

前半速い→道中で息が入りにくいぶん、上がりの持続力が問われます。

中距離の1800m/1900mは「道中で息を入れて向正面〜3・4角でジワ上げ→直線の急坂でもう一脚」というロングスパート型が王道。

外を大きく回す最後方一気は距離ロスが響きやすく、ポジショニングの巧さが武器になります。

馬場コンディションは季節要因よりも前日〜当日の整備と含水の影響が大きく乾いた良馬場=前の粘り強化/湿った馬場=前半の速さがさらに活きるのが基本線。

総じて中山競馬場のダートコースは、出脚×持続力×立ち回りのバランスを高いレベルで求める“スピード持続型コース”です。

血統傾向

馬名 3着以内 ①〜④番人気 ⑤番人気以降
ヘニーヒューズ 107 87 20
ドレフォン 99 68 31
ホッコータルマエ 75 44 31
シニスターミニスター 66 32 34
ロードカナロア 64 44 20
アジアエクスプレス 63 42 21
ダノンレジェンド 55 42 13
リアルスティール 50 36 14
イスラボニータ 48 32 16
リオンディーズ 47 34 13

引用:うまめし.COM競馬必勝法

【血統攻略ポイント】

  1. 軸は王道ダート血統で堅く:ヘニーヒューズ/ドレフォン=短距離の先行持続、ホッコータルマエ/シニスターミニスター=中距離の地脚で、人気帯の信頼が高い。
  2. 配当は“パワー×持続”に出番:重〜不良や前傾ラップなら、シニスターミニスター/タルマエ/ドレフォンの人気薄差し・まくりを上乗せ。
  3. 距離で使い分け:1200〜1400mはヘニーヒューズ・ドレフォン中心にスピード持続型、1800〜1900mはタルマエ・シニスターミニスターでロンスパ耐性を最重視。

データを見ると、人気帯で取り切る“王道ダート血統”と、人気薄で配当を運ぶ“パワー&地脚型”がはっきり分かれます。

ヘニーヒューズ(3着内107=人気内87)・ドレフォン(99=68)・ホッコータルマエ(75=44)・シニスターミニスター(66=32)は、1〜4番人気での安定感が高い中核。

中山ダートの「先行→向正面でジワ上げ→急坂で粘り」の流れに噛み合い、1200〜1400mのスピード持続(ヘニーヒューズ/ドレフォン)と1800〜1900mの持久力(ホッコータルマエ/シニスターミニスター)がそれぞれ強みです。

短距離の隊列が速くなる日は、ダノンレジェンド(短距離の地脚)/アジアエクスプレス(先行力×持続)/ロードカナロア(スピードの底)も相手候補として機能します。

マイル前後〜中距離では、リアルスティール/イスラボニータ/リオンディーズの“万能寄り”も展開次第で拾えますが、根幹は前受け+持続を満たすかどうかです。

枠順傾向

1着 2着 3着 着外 出走 勝率 連対率 複勝率
1枠 122 128 149 1892 2291 5.3% 10.9% 17.4%
2枠 156 141 143 1986 2426 6.4% 12.2% 18.1%
3枠 124 173 174 2032 2503 5.0% 11.9% 18.8%
4枠 174 161 175 2077 2587 6.7% 12.9% 19.7%
5枠 179 188 176 2104 2647 6.8% 13.9% 20.5%
6枠 204 192 182 2116 2694 7.6% 14.7% 21.5%
7枠 204 204 198 2109 2715 7.5% 15.0% 22.3%
8枠 212 189 177 2148 2726 7.8% 14.7% 21.2%

※2020年〜2024年のデータです。

【枠順攻略ポイント】

  1. 中〜外枠を軸に:合算では6〜8枠が僅差で優位。砂被りを避けて進路を確保しやすく、向正面〜4角で“ジワ上げ→急坂”の形を作りやすい。
  2. 内枠は距離で使い分け:1800mなど1角まで短い条件は“内の楽取り”が機能。先行できる内目はロス少なく、配分次第で十分に戦える。
  3. 当日バイアスで微調整:重〜不良&前傾ラップ=外差し・まくり加点/良・スロー寄り=内先行の粘り再評価。直前レースの通過順×上がりで上書き。

合算表を見ると、外目(6〜8枠)がわずかに優勢。

勝率は6枠7.6%・7枠7.5%・8枠7.8%、連対率は14.7〜15.0%、複勝率は21.2〜22.3%と、中〜外からの安定感が出ています。

対して内(1〜3枠)はやや控えめで、砂を被りやすい・コーナー進入で息を入れにくいケースが数字に反映された形です。

構造面の理由はシンプルで、中山ダートは直線こそ短いがコーナーでスピードを落としにくいため、外目から進路確保→向正面で“ジワ上げ”→4角で勢い維持の流れが作りやすいこと。

砂被り回避で折り合いを崩しにくいのも外好成績の一因です。

一方で、1800mは1角までの距離が短めで内の“楽取り”が効きやすいなど、距離ごとの癖は残ります。

つまり「総論=外微有利/各論=距離と展開で内も十分」という理解が実戦的です。

 

中山競馬場の勝率が高い騎手

順位 騎手名 1着 2着 3着 着外 出走 勝率 連対 複勝
1位 坂井 瑠星 59 43 27 184 313 18.8 32.6 41.2
2位 川田 将雅 54 29 25 92 200 27.0 41.5 54.0
3位 岩田 望来 50 35 45 277 407 12.3 20.9 31.9
4位 松山 弘平 48 46 36 221 351 13.7 26.8 37.0
5位 武 豊 34 27 20 125 206 16.5 29.6 39.3
6位 団野 大成 32 33 26 309 400 8.0 16.2 22.8
7位 西村 淳也 30 34 37 244 345 8.7 18.6 29.3
8位 田口 貫太 26 40 38 433 537 4.8 12.3 19.4
9位 幸 英明 21 30 36 324 411 5.1 12.4 21.2
10位 和田 竜二 21 17 26 231 295 7.1 12.9 21.7
11位 C.ルメール 20 13 8 45 86 23.3 38.4 47.7
12位 C.デムーロ 19 20 9 53 101 18.8 38.6 47.5
13位 鮫島 克駿 18 22 25 150 215 8.4 18.6 30.2
14位 M.デムーロ 17 32 21 151 221 7.7 22.2 31.7
15位 池添 謙一 17 16 17 133 183 9.3 18.0 27.3
16位 北村 友一 17 11 16 136 180 9.4 15.6 24.4
17位 浜中 俊 16 15 9 108 148 10.8 20.9 27.0
18位 吉村 誠之助 16 14 20 249 299 5.4 10.0 16.7
19位 A.ルメートル 14 16 14 81 125 11.2 24.0 35.2
20位 酒井 学 14 15 14 215 258 5.4 11.2 16.7
21位 藤岡 佑介 13 23 16 130 182 7.1 19.8 28.6
22位 菱田 裕二 10 11 7 108 136 7.4 15.4 20.6
23位 高杉 吏麒 8 2 4 95 109 7.3 9.2 12.8
24位 国分 優作 7 5 8 149 169 4.1 7.1 11.8
25位 横山 典弘 7 4 8 83 102 6.9 10.8 18.6
26位 西塚 洸二 7 4 5 89 105 6.7 10.5 15.2
27位 松若 風馬 6 8 14 179 207 2.9 6.8 13.5
28位 永島 まなみ 6 7 3 133 149 4.0 8.7 10.7
29位 A.シュタルケ 6 2 3 41 52 11.5 15.4 21.2
30位 角田 大河 5 9 8 124 146 3.4 9.6 15.1
31位 長岡 禎仁 5 5 2 71 83 6.0 12.0 14.5
32位 古川 吉洋 5 3 10 166 184 2.7 4.3 9.8
33位 岩田 康誠 4 4 8 57 73 5.5 11.0 21.9
34位 柴田 裕一郎 4 2 6 70 82 4.9 7.3 14.6
35位 三浦 皇成 4 2 2 25 33 12.1 18.2 24.2
36位 R.ムーア 4 2 2 24 32 12.5 18.8 25.0
37位 横山 和生 3 8 5 20 36 8.3 30.6 44.4
38位 藤懸 貴志 3 6 9 91 109 2.8 8.3 16.5
39位 戸崎 圭太 3 6 7 41 57 5.3 15.8 28.1
40位 今村 聖奈 3 6 4 70 83 3.6 10.8 15.7
41位 J.モレイラ 3 4 0 3 10 30.0 70.0 70.0
42位 L.デットーリ 3 2 0 3 8 37.5 62.5 62.5
43位 川島 信二 3 0 0 18 21 14.3 14.3 14.3
44位 斎藤 新 2 6 5 56 69 2.9 11.6 18.8
45位 秋山 稔樹 2 5 5 63 75 2.7 9.3 16.0
46位 中井 裕二 2 5 1 42 50 4.0 14.0 16.0
47位 角田 大和 2 3 13 113 131 1.5 3.8 13.7
48位 小沢 大仁 2 3 6 94 105 1.9 4.8 10.5
49位 荻野 琢真 2 3 6 55 66 3.0 7.6 16.7
50位 富田 暁 2 3 5 84 94 2.1 5.3 10.6
51位 菅原 明良 2 3 0 28 33 6.1 15.2 15.2
52位 水口 優也 2 2 4 51 59 3.4 6.8 13.6
53位 佐々木 大輔 2 1 3 17 23 8.7 13.0 26.1
54位 高倉 稜 2 1 2 51 56 3.6 5.4 8.9
55位 田辺 裕信 2 1 0 6 9 22.2 33.3 33.3
56位 荻野 極 2 0 2 39 43 4.7 4.7 9.3
57位 太宰 啓介 1 3 7 70 81 1.2 4.9 13.6
58位 川須 栄彦 1 3 4 127 135 0.7 3.0 5.9
59位 鮫島 良太 1 3 4 30 38 2.6 10.5 21.1
60位 川又 賢治 1 2 4 42 49 2.0 6.1 14.3
61位 藤岡 康太 1 2 1 25 29 3.4 10.3 13.8
62位 国分 恭介 1 1 5 55 62 1.6 3.2 11.3
63位 川端 海翼 1 1 2 16 20 5.0 10.0 20.0
64位 津村 明秀 1 1 1 20 23 4.3 8.7 13.0
65位 R.キングスコート 1 1 0 1 3 33.3 66.7 66.7
66位 R.ピーヒュレク 1 0 1 2 4 25.0 25.0 50.0
67位 柴田 善臣 1 0 1 5 7 14.3 14.3 28.6
68位 木幡 初也 1 0 1 9 11 9.1 9.1 18.2
69位 丸山 元気 1 0 0 7 8 12.5 12.5 12.5
70位 高田 潤 1 0 0 3 4 25.0 25.0 25.0
71位 渡辺 竜也 1 0 0 6 7 14.3 14.3 14.3

【軸にしたい騎手】

  1. 川田将雅:勝率27.0/複勝54.0。内回り・良馬場の“取り切り”に強く、人気馬をきっちり勝たせるタイプ。
  2. C.ルメール:勝率23.3/複勝47.7。外回りや速い時計の瞬発戦で末脚を最大化。

【条件別の使い分け】

 

 

  1. 立ち回り戦(内回り・先行有利週・渋化)坂井瑠星松山弘平を加点。スタート後の“楽取り”と隊列作りが巧い
  2. ロンスパ戦(外回り・時計速め)川田将雅C.ルメール武豊。向正面〜下りでの“ジワ上げ→急坂もう一脚”を設計できる。
  3. 短距離ダート:出脚重視。砂被り回避&前々で運べる騎手(坂井瑠星松山弘平)は外目枠でも崩れにくい。

【実戦チェック】

  1. 通過順の傾向:当日の先行有利/差し有利をレース2〜3本で判定。
  2. 上がりの質:速い上がりが通る=川田/ルメール優位、消耗戦=坂井/松山を上乗せ。
  3. コース別最適解:内回り=位置取り力、外回り=緩急&ロンスパ設計。各騎手の“得意形”に合わせて評価を微修正。

中山はコースごとの個性が強く、「誰が乗るか」で展開の組み立て方が大きく変わる舞台。

とくに川田将雅C.ルメールはペース判断と位置取りのセンスが抜群で、人気馬を“取り切る”精度が他と一線を画します。

一方、坂井瑠星松山弘平のような先行意識の高い騎手は、内回りやダートでの立ち回り戦に強く、馬場がタフな週ほど存在感を増します。

中山で好成績を残すには、単に騎手の名前で買うのではなく、「コース×馬場×騎手の型」を掛け合わせて考えるのが鉄則。

その日のバイアス(内・外/先行・差し)を把握し、騎手の得意な戦術と一致するレースを狙うことで、勝負の再現性がぐっと高まります。

【2025】中山競馬場で開催される重賞レース

2025年も中山競馬場では、冬〜春シーズンと秋シーズンを軸に多彩な重賞が編成されます。

短距離のスプリントから中距離、さらにはスタミナを問う長距離まで幅広く、世代限定戦と古馬混合戦がバランスよく配置。

開幕直後は内の立ち回りが活きやすく、開催が進むと差しの射程が広がる中山ならではの馬場変化も見どころです。

各シーズンの注目どころは下記の一覧で整理します。

狙い馬の路線イメージと馬場バイアスを重ねてチェックしていきましょう。

日付 レース名 年齢 コース 優勝馬 騎手
1月5日 中山金杯【G3】 4歳以上 芝2,000m アルナシーム 藤岡 佑介
1月12日 フェアリーS【G3】 3歳牝 芝1,600m エリカエクスプレス 戸崎 圭太
1月19日 京成杯【G3】 3歳 芝2,000m ニシノエージェント 津村 明秀
1月26日 アメリカJCC【G2】 4歳以上 芝2,200m ダノンデサイル 戸崎 圭太
3月1日 オーシャンS【G3】 4歳以上 芝1,200m ママコチャ 川田 将雅
3月2日 中山記念【G2】 4歳以上 芝1,800m シックスペンス C.ルメール
3月8日 中山牝馬S【G3】 4歳以上牝 芝1,800m シランケド M.デムーロ
3月9日 弥生賞【G2】 3歳 芝2,000m ファウストラーゼン 杉原 誠人
3月16日 スプリングS【G2】 3歳牡・牝 芝1,800m ピコチャンブラック 石橋 脩
3月22日 フラワーC【G3】 3歳牝 芝1,800m レーゼドラマ 戸崎 圭太
3月29日 日経賞【G2】 4歳以上 芝2,500m マイネルエンペラー 丹内 祐次
3月30日 マーチS【G3】 4歳以上 ダ1,800m ブライアンセンス 岩田 望来
4月5日 ダービー卿チャレンジT【G3】 4歳以上 芝1,600m トロヴァトーレ J.モレイラ
4月12日 ニュージーランドT【G2】 3歳牡・牝 芝1,600m イミグラントソング 石川 裕紀人
4月19日 中山グランドジャンプ【G1】 4歳以上 障4,260m エコロデュエル 草野 太郎
4月20日 皐月賞【G1】 3歳牡・牝 芝2,000m ミュージアムマイル J.モレイラ
9月6日 京成杯オータムH【G3】 3歳以上 芝1,600m ホウオウラスカーズ 木幡 巧也
9月7日 紫苑S【G2】 3歳牝 芝2,000m ケリフレッドアスク 西塚 洸二
9月15日 セントライト記念【G2】 3歳 芝2,200m ミュージアムマイル 戸崎 圭太
9月21日 オールカマー【G2】 3歳以上 芝2,200m レガレイラ 戸崎 圭太
9月28日 スプリンターズS【G1】 3歳以上 芝1,200m ウインカーネリアン 三浦 皇成
12月6日 ステイヤーズS【G2】 3歳以上 芝3,600m - -
12月14日 カペラS【G3】 3歳以上 ダ1,200m - -
12月20日 ターコイズS【G3】 3歳以上牝 芝1,600m - -
12月27日 中山大障害【G1】 3歳以上 障4,100m - -
12月28日 有馬記念【G1】 3歳以上 芝2,500m - -

■冬〜早春(1〜3月)

中山開幕は伝統の中山金杯からスタート。

3歳重賞はフェアリーS、京成杯が続き、中距離路線の古馬指標としてAJCCが実施されます。

皐月賞トライアルの助走期として、素質馬の始動と古馬の序列確認が同時に進むのがこの時期の特徴です

■春シーズン(3〜4月)

3歳中距離は弥生賞ディープインパクト記念→スプリングS→本番皐月賞へ。

牝馬はフラワーC、古馬中長距離は日経賞で天皇賞春・宝塚記念路線の勢力図を測ります。

短距離はオーシャンS、マイルはダービー卿CTが鍵。

障害界の頂点レースのひとつ中山グランドジャンプ(J-G1)も春開催の名物です。

■秋シーズン(9〜11月)

秋初月はトライアルと前哨戦が集中。

クラシック最終章の登竜門セントライト記念、中距離の実力馬が集うオールカマー、マイル系は京成杯オータムH。

短距離の国際G1スプリンターズSがシリーズの山場で、スプリント王決定戦として国内外の快速馬が激突します。

■年末(12月)

中山名物のラストスパート。

ダート短距離のカペラS、牝馬マイル指標のターコイズSを経て、グランプリ有馬記念と2歳G1ホープフルSで大団円。

障害は中山大障害(J-G1)が行われ、年の瀬までビッグタイトルが並びます。

今後の注目レース

中山競馬場で開催される次回の注目レースは12月6日開催のステイヤーズS【G2】。

このレースは、中山競馬場芝3600m(内回り)という、日本の平地競走で最も長距離となる設定で行われる重賞です。

“ステイヤー(長く耐え抜く者)”という名の通り、持久力・折り合い・地脚の総合力が問われる舞台です。

【レースの位置づけ】

  1. 平地で3600mという特殊設定ゆえに、スタミナ型・経験値のある馬が有利。
  2. 秋〜年末の長距離勢がここで勝ち負けを決める重要な舞台。
  3. 長距離かつ中山の内回りなので、馬場消耗・脚の溜めどころ・位置取りが大きな鍵となる。

中山競馬場の基本情報

中山競馬場の基本情報

所在地 千葉県船橋市古作一丁目1番1号
開場  1907年
収容人数 約17万人
周回 右回り

中山競馬場は、千葉県船橋市古作に位置するJRA(日本中央競馬会)の主要競馬場のひとつです。

1950年代から数々の名勝負を生み出してきた舞台であり、クラシック初戦「皐月賞」や年末の「有馬記念」が行われることでも知られています。

右回りの小回りコースで、芝・ダートともに高低差のあるレイアウトが特徴。

芝コースの最大高低差は約5.3mで、ゴール前に急坂が設けられているため、スピードだけでなくスタミナ・根性・坂への対応力が試されます。

コース形態がコンパクトなため、内外のコース取りやポジション取りの巧拙が結果に直結しやすく、騎手の戦略が一段と重要になる舞台です。

施設面では、10万人以上を収容できるスタンドを備え、家族連れ向けの芝生観覧エリアや飲食店も充実。

パドックやゴール前スタンドの距離が近く、臨場感ある観戦が楽しめます。

アクセス方法

アクセス手段 交通路 詳細
JR武蔵野線「船橋法典」駅 駅の臨時改札から専用地下道(ナッキーモール)で場内直結、徒歩約10分。 地下道の通行可能時間は開門~17:20(開催/パークウインズ時)。雨天でもほぼ濡れずに移動可。
JR総武線・東西線ほか「西船橋」駅 徒歩約30分(広域徒歩)。 開催日は直行バスあり(所要約15分)。
京成線「東中山」駅 開催日は直行バスで約10分。 徒歩の場合は約20分。
中央門前⇄西船橋/東中山 所要は西船橋約15分/東中山約10分が目安。 中山競馬場の中央門前から両駅行きのバスが発着(開催日)。
車:京葉道路 原木IC(千葉県市川市二俣付近)から約2.6 〜 3 km。 -

開催日や重賞開催時は、IC降り口〜競馬場までの車線混雑・一般道渋滞が激しくなります。

そのため、公共交通機関の利用がおすすめです。

駐車場

中山競馬場には臨時を含む計5箇所の駐車場が設けられています。

料金は1日あたり1,000〜2,000円で、中山競馬の開催日と他会場の開催日(パークウインズ時)では料金が異なります。

  1. 中山競馬開催日:2,000円
  2. パークウインズ時:1,000円

開催日、特に重賞日・GⅠ日は来場者数が多く、直営駐車場が早々に満車になる可能性が高いので注意が必要です。

指定席

中山競馬場の指定席は、事前予約(JRAインターネット投票会員/JRAダイレクト)、または会場各階の指定席販売所にて購入することができます。

また、料金はレース開催日によって変動するため、詳しくはJRA競馬場指定席・スマートシート・料金表マップをご確認ください。

【指定席】

ボックスシート(4名席) 48テーブル192席
G-Seat 456席
A-Seat 1,024席
V-Seat 816〜852席
K-Seat 424席
B-Seat 272席
車椅子専用指定席 3〜4席

【スマートシート】

座席 発売席数
Aブロック 1階:432席
2階:349席
Bブロック 1階:288席
2階:228席
Cブロック 1階:240席
2階:280席
Dブロック 1階:294席
2階:287席
Eブロック 1階:372席
2階:378席
Fブロック 1階:84席
2階:70席

チケットはJRAの公式「指定席ネット予約」サイトから購入可能。

発売日は開催週の火曜10:00頃に更新されるのが基本です。

中山競馬場の天気傾向

ここでは、中山競馬の開催時期に合わせた天気の傾向と、予想のコツについてご紹介します。

■春シーズン(3〜4月)

■秋シーズン(9〜11月)

■年末(12月)

冬〜早春(1〜3月)の傾向と予想のコツ

  1. 馬場傾向(芝):良ベース→使い込みで内が荒れ始め、雨後は回復しつつも外が伸びる日あり
  2. 馬場傾向(ダート):乾けば標準時計、含水すると前半速めの持続戦に振れやすい
  3. 予想のコツ:その日の午前→午後の推移を最優先(通過順×上がりで即修正)

乾燥傾向が強い冬ベースに、寒暖差と降雨で“同日内の変化”が出やすい時期。

午前は内が粘り、午後に向けて差しの射程が伸びるケースが目立ちます。

春(1〜3月)の傾向と予想のコツ

  1. 馬場傾向(芝):標準〜速め。序盤は内有利→進行で外の伸びが台頭
  2. 馬場傾向(ダート):良〜稍重のフェアレンジで、コーナーワークと立ち回りが効く
  3. 予想のコツ:週ごとの仮柵/内外の傷みを確認し、進路取りの評価を更新

日照増で乾きが早く、芝は“切れ+持続”の総合力勝負に。

仮柵運用や開催進行で内の傷みが進むと外差し寄りになります。

秋(9〜11月)

  1. 馬場傾向(芝):9月は外差し寄り/10〜11月はフラット〜やや瞬発力寄り
  2. 馬場傾向(ダート):含水で前半が速くなりがち、落ち着けば持続×コーナーが物を言う
  3. 予想のコツ:荒天週は進路=外を強化、良化週は地力・位置取りの精度を重視

9月は秋雨・台風で道悪や外伸びが発生しやすいのが特徴。

10〜11月は空気が乾いてコンディションが整い、能力順決着が増えます。

冬(12月)

  1. 馬場傾向(芝):良ベースで内先行が戻りやすいが、傷み進行で外差しに反転
  2. 馬場傾向(ダート):標準時計に収束しやすいが、散水や気温で一時的な脚質バイアス
  3. 予想のコツ:前日〜当日含水/内の傷みを最優先に配分調整

安定して晴れが多く良ベースに戻りやすい一方、開催が進むと内の消耗が効いて“日により外差し”へ振れます。

ビッグレース周回で内外の消耗差がクッキリ出ることもあるので注意が必要です。

中山競馬場のまとめ

中山競馬場のまとめ

中山競馬場は、急坂・コーナー・起伏という独特の地形が組み合わさった、日本でもっとも“総合力”が問われる舞台です。

芝は内回り・外回りで性質が大きく異なり、短距離〜中距離までレースごとに求められる適性が変化。

ダートも芝スタートの1200mやコーナーまで短い1800mなどコースごとにクセがあり、脚質の有利不利がはっきり出る傾向があります。

年間を通してみると、冬〜春は乾いた馬場で先行の粘りが生きやすく、春の後半は外差しが伸びやすい形に移行し、秋は天候による馬場変化が読みにくい一方で、コンディションが整えば地力勝負へ。

年末は良馬場ベースながら、使われた内の傷みで“内か外か”の見極めが勝敗を左右します。

枠順・血統・騎手の特徴も中山では傾向がはっきりしており、馬場の変化と併せて評価することで精度が一段と高まります。

とくに「当日のバイアスを早く掴むこと」「内外の馬場差を読むこと」「位置取りと仕掛けのタイミングを意識すること」は、中山を攻略する上で欠かせません。

起伏とコーナーをどう乗りこなすか、どのタイミングで脚を使うか。

その判断が結果に直結する中山競馬場は、知識と観察がそのまま馬券につながる“読み甲斐のあるコース”です。

運営者 KeibaWithの監修者「勝川和馬」

かちかわ かずま

勝川 和馬

KeibaWith運営責任者

競馬予想サイトの検証を始め20年が経過。優良な競馬予想サイトを徹底分析し、競馬で勝ったお金で家と車を購入。これまで培ったノウハウをKeibaWithを見にきて頂いた皆様にお届けしたいと考えています。