競馬:障害競走

日本では平場レースが競馬ではメインであるため、障害競走は人気もまだまだでレースがあること自体を知らない人もいるかもしれません。

鷹狩りやハンティングマッチから生まれたものだと言われており、記録上最古の障害競走はアイルランドで1725年に行われている歴史のあるレースでもあります。イギリスで行われるグランド・ナショナル障害競走は現在世界で最も名誉ある障害競走として有名です。

障害競走とは言葉の通り、コースに設置されたいくつかの障害物を越えてゴールへ到達するというものです。その障害物には、高さ1.4メートル位の生垣や竹柵、生垣を飛び越えた先に設置されている水たまりのような水濠などがあり、しっかりと飛び越さないと肢を取られやすくなっていますので、障害競走での最大のポイントは飛越が上手いかどうかにより、

勝敗が決まるとも言われており、平場のレースで勝てなかったのに、障害に移った途端に実績をあげるのは飛越の上手さゆえだと実際に多くの勝利をあげる例もたくさんあります。又、バンケットと言われる下り上りが続く坂の障害などもあるので脚質は逃げが有利な場合もありますが、最後の直線に障害があるかないかでも勝敗は左右されます。
このように平場とは違う角度での決着があるので、それが障害競走の面白さだと思います。

現在、中央競馬では札幌と函館を除く8つの競馬場でのみ障害レースが行われています。その中で中山、東京、京都、阪神の4つの競馬場では春と秋に重賞レースがあり、小倉と新潟には夏に重賞レースが組み込まれていますが、平場レースのように細かいクラス分けはされていませんし、地方競馬では障害競走は行われていません。

1開催につき1日1レースと限定されていますし、重賞賞金も平場レースに比べるとかなり安価なために日本では人気がまだまだ薄いレースのようで、重賞以外だとお昼前の4レースや5レースに行われる率が高く、障害レースが始まると小休憩に行ったりしてレースを見てくれる人が少なくなってしまう光景も見受けられることがあります。

障害を越えながらゴールを目指す競技ですので、アクシデントも起こりやすいし、意外に荒れやすいレースだと思いますので、見ていてハラハラドキドキ感も味わえますので、もっと人気が高まって欲しいとも思います。
障害競走の騎手は平場とは違い、極端に少ないし外国人ジョッキーもいないので、その分日本人騎手の腕前の凄さにも是非着目してみたら楽しめるレースだとお勧め致します。