競馬: 繋駕速歩競走

“競馬は一般的に上に騎手が騎乗し、その着順を競うものが一般的ですが、その他にも様々な形式で行われるものがあります。繋駕速歩競走はその一種で、上に騎手が騎乗するのではなく車輪のついた連結部分を接続し、着順を競うものとなっています。

その特徴は4輪ではなく、横二輪の繋駕車と言われるものを接続してその着順を競うと言うものです。通常の上に騎乗する場合に比べて瞬発力が低く速度もそれほど出ない反面、繋駕車を牽引していることから制御が難しく、また重厚さがあると言う面では一時期日本でも高い人気を誇っていました。しかし神的には1971年以降行われておらず、現在は地方でもほとんど見る機会がないことから、その競技人口も非常に少ない状態となっています。

車を引いて競うと言うのは北海道のばんえいが有名ですが、これの場合には重量のあるそりを使用する上、様々な障害物を乗り越えて競争すると言う点で大きく異なります。また使用する馬もサラブレッドとは異なり、特殊な種類のものを使用する点で異なっているのです。

繋駕速歩競走の魅力は騎手がバランスをとりながら競争をしなければならないと言う点にあります。一般的には馬自身のペースをしっかりと制御すれば良いのですが、繋駕速歩競走では車のバランスを取らなければならないためその操作が非常に難しく、さらに呼吸も合わせなければならないため非常に高度な技術を要求されるものとなっているのが特徴です。その上で上手に舵取りを行わないと接触して転倒したり、自分自身が落ちてしまうなどの様々な問題も発生しがちなことから、実は完走自体が非常に難しい競技でもあるのです。非常に危険度も高いことから競技中に落車するなどの事故も過去には頻発しており、危険な競争と言う印象も持たれている反面、そのスリルを楽しむと言う部分では多くの注目を集めており人気もありました。

スピードが通常のものとは比べて若干落ちるため、現在のようなスピードレースにはなりにくいと言う面もありますが、その反面車両をひいて走行しなければならないと言う難しいバランスを維持しなければならないことが見ている側にとっては非常にスリルを楽しむことができるものとなっており、ファンも非常に多い競技でもありました。海外では現在でも行われていますが、日本国内では1971年を最後に正式種目にはなっておらず、地方の1部で細々と行われているのが実態です。この競技に適用できる旨もほとんど存在していないことも大きな理由となっています。”