ブリーディング:スタンダードブレッド

“ブリーディングの世界では、馬の分類方法にいくつかの方法があります。その中で馬の体型によって分類する方法があり、スタンダードブレッドは中間種に分類されます。中間種の特徴は軽快さと丈夫さを兼ね備えていて、競技用のスポーツホースや荷馬車を引くものまで幅広くいます。スタンダードブレッドは中間種の中の温血主に分類されて、別名アメリカントロッターと呼ばれてます。人間になつきやすい温厚な性格なので、人を乗せるのに適していて、騎乗用やレース用や競技用など幅広く使われています。全力疾走で比較すれば、軽馬種のサラブレットに敵わない事で、平地のレースで用いられる事は少ないですが、小刻みにスピード調節して走しったり止まったりを繰り返す速歩が得意なので、スポーツ競技の繋駕速歩競走などに使われています。

スタンダードブレッドの身体的な特徴は、体高が160センチ程度で、体重が約450キログラム程度が標準で、サラブレッドに比べると丈夫でどっしりとした体格で、身体が長い割に足が短くて太めです。性格はサラブレッドのような攻撃性はなく温厚なため、初めての人間でも乗せやすく扱いやすい特徴があります。毛色は、鹿毛と青鹿毛のものが多いですが、それ以外の毛色のものも存在します。スタンダードブレッドの特徴はなんと言っても速歩が得意な事にあり、速歩をするために交配を繰り返してきたからです。速歩とは、はやあしと読み、一般的に斜対歩の事を言い、馬がより速く走るための走法です。そしてスタンダードブレッドの中でも走法の違いによって斜対歩が得意なトロッターと、側対歩が得意なペーサーに分けられていて、レースによって区分されています。そしてトロッターとペーサーを比較すると、一般的にパーサーの方がより速く走れます。

スタンダードブレッドの誕生の歴史は、19世紀まで遡り、アメリカの西部開拓時代にヨーロッパから連れて来られたサラブレッドと力強くて丈夫なアラブや、カナディアンペーサーや、ノーフォークトロッターやモルガンなどの交配を繰り返して作られました。そのためカナディアンペーサーの特徴が色濃く出た場合に、ペーサーが得意なスタンダードブレッドになったり、逆にノーフォークトロッターの特徴が強く出るとトロッターが得意なスタンダードブレッドになります。1939年以後に、トロッティングホース協会により、スタンダードブレッドの血統の管理がなされ始めました。”